厄除け

 当山御本尊 お大師さまは、古来より「厄除け弘法大師」と伝えられております。 当山にお立ち寄りになられた時、 人々の苦難を除くためお祈りなされ、「柚子みそ」の製法をお伝えになられました。柚子は御存知のように刺のある枝になっています。その刺によって人々の苦しみを払うことから「厄除け大師」として人々の信仰をあつめたと伝えられております。

「禍福(かふく)は糾(あざな)える縄の如し」という言葉がありますように、災いと福とは、縄をより合わせたように交互に入れ替わり転変するのがこの世の常であります。災いを滅するという意味で「息災」という言葉があります。色で喩えるなら白色で象徴されます。白色はどのような色にも染まりますが、密教では清浄・法界の自性を象徴し本来我々がもっている心をあらわすものでもあります。しかしながら、本来白色でもあるに関わらずいろんな色(さまざまな煩悩)に染まるのがこの世であり、いろんな色に染まりまがらも白の持つ本来の意味を忘れずに生きることが重要なのかもしれません。また、人のためになることを為すといことも重要であり、色で喩えるなら赤色で象徴されます。真言宗の所依の経典の一つである『大日経』という経典の中の「具縁品」の章を註釈されたブッダグヒヤの註釈書に「方便門から生きとし生けるものを利益する大悲の心で有情を染める自性は赤を施す」とあり、愛情・情熱を表す赤に染まりながらも、本来我々が持つ白の清浄な大悲の心を以て衆生済度していくことが説かれています。

この世にいる限りさまざな事がありますが、父母を御縁としてこの世に生まれ、ご先祖とのつながり・人とのつながり・社会とのつながりの中で生かされている事に感謝しつつ、日々の生活を充実させたいものです。
たとえ苦難の中にあったとしても 日々の反省・感謝の心・善行を積み続けることを忘れず、心身共に健康な一年となりますことをご祈念申し上げます。